メスフラスコの操作方法
メスフラスコは規定溶液を調製するのに使用します。
典型的な操作法の例として1N塩化ナトリウム溶液の調製を例にしますと、
- 規定体積1000mlのメスフラスコに1mol(4g)の塩化ナトリウムを投入します。
- 塩化ナトリウムを計った容器の洗いこみを含めておよそ800mlの精製水をメスフラスコに一旦入れます。
- 口に栓をしてメスフラスコを緩やかに振り動かして完全に結晶を溶解し均一化させるとともに、適宜静置して溶液を室温(通例20℃)に馴化させます。
- その後に精製水を加え、液のメニスカス下面が標線(首部にすり線で示されている線)の上縁に達するまで追加します。
- メニスカスの観測は首部に黒色背景を置き、メニスカス下面を標線上縁を一致させます。
濃い溶液から規定溶液を作る場合、濃い溶液500mlに精製水500mlを加えても1000mlにならないことに留意すべきで、エタノールと水がよい例であるが、溶液を合わせて均一化すると体積が変化することがあります。
このような場合は、メニスカスの近傍では水の追加と振とうによる均一化を繰り返して徐々に標線に合わせ込むようにします。
メスフラスコの様な共栓フラスコは栓をすることで、封をしてあるのとほぼ同等に蒸発による減量を防止できます。